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オッサンの人材募集!?森下仁丹の「第四新卒」採用動画

オッサンが日本を救う

今回ご紹介する採用動画は、「新卒採用」ではなく、「第四新卒」の動画です。
「第二新卒」の間違いではありません! 
医薬品や健康食品などの製造・販売を行っている森下仁丹株式会社は、「第四新卒」採用動画を2017年2月にYouTube上に公開しました。

年齢を問わない人材募集

【動画】森下仁丹の第四新卒採用「オッサンたちへ」篇

動画は「オッサンたちへ」というテロップとナレーションからスタートし、終始モノクロの映像で統一。見る者に少し緊張感を与える、珍しいタイプの採用動画。
公園のベンチで佇む中年男性が、「あの頃は、仕事が全てだったんです」と昔を振り返るように呟きます。
場面は移り、別の中年男性は「ずっといた場所から出てみたい、そう思ったんです」、「まだ、できると思うんです」と、つづけて言います。

「オッサンも変わる。ニッポンも変わる。」というキャッチコピーが表示され、森下仁丹が性別、年齢などを問わない「第四新卒」採用を2017年に行うという告知文で動画は終了。この珍しい人材募集をした経緯や狙いを、人事担当者にうかがいました。

52歳で転職した駒村社長

駒村社長

代表取締役社長・駒村純一氏

駒村社長は、以前勤めていた商社で確実にキャリアを積み上げていましたが、「このままではつまらない人生になってしまう」と、52歳の時に突発的に退職。無職になって5ヶ月が過ぎたころ、知人から「経営状況が悪化している会社を立て直して欲しい」とオファーが届き、2003年森下仁丹の社長に就任します。
「外部から来たやつが何を言ってるんだ」と社内からの逆風を受けながら、経営改革を進めていった駒村社長。粘り強く続けた結果、10年間で売上が倍になっていったと言います。

「第四新卒は、若手を教育できる人材が乏しかったため、経験を問わないポテンシャル重視の中途採用です。他企業は若手人材募集により力を傾けている時代ですから、この採用戦略について現社員、現管理職は戦々恐々としたのではないでしょうか。ただし、実際入社いただいてからの様子を見ていると、足りないところに補完できたという意味で改善になったと受け入れているように思います。」(人事担当者)

ハングリーな中高年の採用

2017年第四新卒採用

実際、第四新卒採用では50代を中心に2200名の応募があり、さまざまな業種の10名が採用されました。森下仁丹では新卒採用も行っていますが、300名規模の同社では人数を多く採用するよりも、キラリと光る人材を採用していきたいと考えているようです。
エネルギッシュに会社で働けるのは、何も年齢の若い社員だけではありません。「人生でもう一花咲かせたい」と思っている、ハングリーな中高年の採用もこれから主流になっていくのかもしれません。