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社内制度は社員へのメッセージ!CROOZの離職率改善の話

諸戸友
優秀な人材を集める仕組みとして、戦略的にインターンシップを開催してきたという前編のインタビューに続き、今回はCROOZ株式会社が行っている離職率改善や社内制度について、プライスレス担当執行役員・諸戸友さんに伺います。

活躍しやすい社内環境を作るために、CROOZはいろいろな方面から社員をサポート。インターンシップのみならず、社内制度も常にブラッシュアップしていると言います。

社員が増えたら制度は必須

――とてもユニークな社内制度をいくつも取り組んでいらっしゃいますね。こういった制度はどなたのアイデアですか?

現在(2017年9月時点)、ホームページに掲載されているほとんどの社内制度の案は、もともとは社長のアイデアです。クスッと笑っちゃうような親しみやすいネーミングにこだわりました。そうでないと制度が社内全体に浸透しないからです。

プライスレス担当執行役員諸戸友

プライスレス担当執行役員・諸戸友さん

――「残れまテン」という制度は、毎日22時には全員絶対退社するというルールですが、これが生まれた背景はなんですか?

弊社もベンチャー企業ですので日によって業務はとても忙しいし、残業することもあります。しかしエンターテインメントを提供している側の私たちが、忙しさで仕事のやりがいや楽しさを見失ってしまうと本当にいいサービスを生み出せません。

社員30名くらいだったころは、社員みんなの表情が把握できる。あの人最近疲れているなと感じたら肩を叩いて、「今日は早く会社あがって、奥さんとゆっくりご飯を食べたりしなよ」と促したり、ルールがなくてもサポートができていました。

残れまテン

社内制度「残れまテン」

しかし企業規模が100名以上になってくると、全員のモチベーションをこれまでのように把握できません。そこで、社長から社員へメッセージを託すようにいろいろな制度を作ることになりました。
「残れまテン」という制度には、「残業をしなくてはいけない日もあると思うけど、健康のことや仕事の質のためにも22時には最低でも帰りましょう」という社長の想いが込められています。

「適材適所適者」の対応

CROOZエンジニア
――離職率改善についても、御社の方針はありますか?

CROOZには「適材適所適者」という重要な価値観があります。社員のモチベーションが下がる一番多い原因は人間関係。「何をやるか」も大事ですが、「誰とやるか」もとても重要だと考えています。そこでモチベーションが下がっている、CROOZで働くことに悩んでいる社員から、上司や人事にアラートがあがる仕組みを作りました。

その一つとして全社員に、週1回自分の現在の気持ちを顔文字で送ってもらい、「困った表情」の顔文字が2週以上連続で送られてきた場合、上長や人事部が対応します。なぜ今、あまり調子が良くないのかを本人と話し合い、その人の前職データやスキルも今一度見直して、「来週から、こっちの部署に移ってみませんか?」と面談し異動を検討します。こうした対応で、悩んでいた社員が復活するケースがとても多いのです。

――部署を異動して復活した人には、どんな例がありますか?

以前、人事にいたメンバーが現場に異動して大活躍した事例があります。新卒採用を担当していたときから面倒見がいいというか、もともと周りを鼓舞するのが上手な社員なのですが、人事という仕事は非常にデリケートな部分も扱うことが多く、精神的に辛そうにも見えていました。
あるときアラートが立ったタイミングで、たくさんの若手をマネジメントしながら売上を伸ばしていく部署に異動を命じると、持ち前の強みを発揮し非常にいい雰囲気のチームを作り上げて事業成長に貢献するようになったのです。

経営陣や人事は、「適材適所適者」を間違えていないかをまず再検討することが重要。しかし、必ず全員のモチベーションが復活する訳ではありません。そのままCROOZを退職する社員もいます。しかしそういう人のためにも、「いつでも戻ってきていいよ」というメッセージを込めて、期限内であればいつでもCROOZで働ける「CROOZ号乗船往復チケット」という制度も設けているのです。

退社しても戻ってきてもいい風土

CROOZ号乗船往復チケット

――CROOZを退社し、また戻って働き始めた方は実際いらっしゃるんですか?

この制度以前から「転職してもまたCROOZに戻ってきてもいいよ」という風土があり、実際に戻ってきた社員が何人もいます。
彼らからは、「やっぱりCROOZほど面白い会社はない」という声をよく聞きます。弊社は、とても変化が激しい会社。この目まぐるしさについていけないと辞める人もいますが、違う会社に転職して物足りなく感じる人もいます。CROOZで働くことは大変ではあるけどすごく刺激的だったと、改めて気づく人も多くいます。

――たしかに、転職後に気づくことは多くあると思います。離職率は、創業から現在まで波がありましたか?

波は、ありました。10年前くらいが一番ひどいときで、離職率は過去最高の値にまで上昇。経営陣はこれが続けば会社が成り立たなくなると感じ、まず「今後のビジョン」を全社員に示そうと思いました。仕事が忙しくても会社が目指しているものを示せば、みんなで一致団結して向かっていく力が湧いてくる。

例えば、甲子園を目指している高校球児だったら苦しい練習も乗り越えられるけれど、何も目標もなく、ただきつい練習をしていたらみんな脱落していきチームは解体になるでしょう。ビジョン共有と同時に、事業形態も整理したり、評価制度を改めたりしたことで離職率は3%にまで下がった時期もあります。

CROOZ諸戸友
――3%は、すごい改善ですね。働きやすい環境が整ってきたという結果がはっきりと数字に出ています。では、最後に今後追加していきたい制度があれば教えてください。

上司と部下が一対一で定期的に30分面談をする「1 on 1制度」です。この制度は、結構いろいろな企業が取り組んでいて、弊社の「適材適所適者」という理念をより実現するためにも、現在強化しているところです。
あとは、女性社員が長期的に活躍できる環境や、より社員が早く活躍できるような評価、研修、制度をもっと充実していけたらと思っています。

<前編の記事>

CROOZ(株)
テーマ > 働き方改革 |
 業種 > IT・通信