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「妊活サポート」という働き方改革!エムティーアイの女性活躍推進とは

エムティーアイ大谷

音楽配信サービス『music.jp』や、女性のための健康アプリ『ルナルナ』など、モバイルコンテンツ事業を行っている株式会社エムティーアイでは、女性の復職率や定職率を改善させた、さまざまな社内制度を数年前から増やしているそうです。
今回の「働き方改革インタビュー」では、同社人事部長の大谷真さんに女性社員が働きやすい環境作りについてうかがいます。

「不妊治療休職」が生まれた経緯

ーーエムティーアイでは女性社員に対しての福利厚生が手厚いですが、いろいろな制度を設けた経緯はなんですか?

女性社員を意識的に採用していた訳ではないのですが、現在男女の割合はおよそ男性6割、女性4割。IT企業としては珍しいくらい女性が多い職場だとよく言われます。もっと女性が働きやすい環境に整えないと、会社の運営が難しくなると思い本格的に動きだしたのが5年前くらいです。

エムティーアイ制度

<エムティーアイのおもな社内制度>

●不妊治療休職
不妊治療を目的とした休職取得が最大2年間可能

●育児休業制度
最大で子どもが3歳を迎える前日まで取得可能
(※2歳以降は復職準備休業としての条件があります)

●早期復職手当
子どもが1歳半を迎える前に復職した場合、1歳半を迎える月まで復職手当を支給

●時短勤務制度
育児状況に合わせて、時短勤務のなかでフレックスタイム制度の選択が可能

●在宅勤務制度
育児状況に合わせて、月10日まで在宅勤務可能

●子育て休暇
子どもが病気やけがの場合だけでなく、子どもの行事への参加にも利用できます

ーーこうした取り組みを行って、社内はどんな変化が?

ここ数年間、結婚や出産を理由に退職した女性社員は一人もいません。夫の転勤でやむなく退職された方を除けば、女性の復職率はほぼ100%と言ってもいいでしょう。
私が入社した11年前は、結婚や出産で退職する女性社員が実はとても多く、そのころの社員平均勤続年数も1.2年というひどい数字でした。そこで働き方改革を取り組み始めましたが、まだ「残業を減らそう」という空気が当時の社内にはなく・・・。それが数年続いたのち、5年前に「ワークライフバランス」を、3年前には「健康経営」をちゃんと取り組もうとなり、その流れで残業時間削減もどんどん加速していきました。

エムティーアイ人事大谷真

株式会社エムティーアイ人事部長・大谷真さん

ーー3年前、「健康経営」に力を入れ始めたきっかけはなんですか?

弊社がヘルスケア事業を拡大させていく方針になった際、「そもそも自分たちが健康経営をしていなかったら説得力のないサービスになる」と社長が社内の推進を促しました。そして昨年、「2020年には女性社員の平均勤続年数を現在より20%程度延ばす」というより具体的な目標も掲げて、現在も改革を進めている途中です。

実は「育児介護休暇」を充実させることよりも先に、「不妊治療休職」の制度ができたんです。これは不妊治療に専念したいので退職の申し出をした女性社員が実際にいて、「退職という前に、まず期間を決めた休職はどうですか?」と会社側が提案。個別で対応していたんですけど、これをこのまま全社員が適応できる制度として導入しました。

女性の復職率UPの理由

働くママ

ーー以前は結婚や出産を機に退職する女性社員が多かったそうですが、どうしてエムティーアイでは女性の復職率、定職率がここまで上昇したのでしょうか?

ワークライフバランスを推進し社内制度も増やしたことが、復職や定着率につながっています。時短勤務は時間通りきっちり帰れるし、残業を強制されることもない。フレキシブルに働ける環境なので、「転職するよりエムティーアイで働きつづけたほうが子育てと両立しやすい」と社員の意識下に浸透していると思います。

以前の時短勤務制度は、9時半に出社して16時に帰るなど、固定時間勤務で管理されていました。ママ社員は、子どもの送り迎えや病気などで出勤時間をずらしたい日、早く帰りたい日が月に1~2回くらいはある。そのたびにいちいち申請をするのは心の負担。弊社はもともとフレックスタイム制度を導入しているので、時短勤務の人もフレックス制でもいいのではないかと、2ヶ月間の総勤務時間を自分の都合に合わせて配分できる時短フレックス制度を作りました。これで、働く時間帯を自由にそれぞれが選んで、自分のペースで仕事を進めていけます。
特に、中途採用で入社してきた人は「エムティーアイは女性にとって本当に働きやすい環境だ」とはっきり言いますね。とくに時間の面で働きやすい環境が整っているのだと思います。

大谷真さん

ーーキャリアを積んでいきたいという前向きな女性社員が、出産・育児で長期休業をすると「復帰したときのブランク」や、「子育てをしながらこれまでのパフォーマンスを出せるのか」など、不安を感じる人もいるのではないでしょうか?

はい、そこが今のエムティーアイの課題です。その不安を払拭する体制やサポートがまだ整っていません。みんな役職やポジションによって、不安に思っている点も違います。
もっと休職中の会社の状況を伝えてあげるとか、復帰する前に子連れでもいいので会社に来て様子を確認してもらったり、社員とランチをしてコミュニケーションを事前に図ったりとか、スムーズに再合流できるような形を組み立てていきたいと思っています。雇用保険などの関係もあるのでルール内で行う難しさがあるのですが、復帰前に少しの時間でも、働いてもらうと一番合流しやすいのかもしれません。そこを現実的にどう工夫するかが課題です。

残業時間削減と介護休業制度

介護制度

ーー帰宅時間を早くするのも、社員の健康や子育ての支援にもつながるかと思いますが、残業を減らす取り組みはなにか行っていますか?

現場部長陣と人事部との戦いがずっと続いています(笑)。私も現場にいた人間なので、「残業を減らしなさい」と言われたときの反発したい気持ちも分かっています。それでもしつこく残業時間削減を口説くしかないです。
現在では平均残業時間を18~19時間くらいにまで減らせました。このペースで5年後には5時間くらいまでに削減したいですね。

ーー現在、介護休業制度を使われている方は、いらっしゃいますか?

社員の年齢層が若いこともあり、現在介護休業を利用している人はほとんどいません。ただ介護休業を利用する人より、親御さんが重い病気に罹ってしまい看護が必要になったとか、自身の病気で休みを希望する方が先に現れています。そういった方にも介護休業と同様、休暇が取れるようにフレキシブルに対応しています。

ーーでは最後に、今後充実させていきたいと思っている検討中の制度がありましたら教えてください

健康増進策をどんどん増やしていきたいです。例えば、栄養バランスのいい食事を摂っていたり、定期的に運動をしていると、その社員にはボーナスが追加されるとか、そんなちょっとゲーム感覚の仕組みを導入できたらいいと個人的に思っています。社員一人ひとりが健康管理に対する意識が高くなり、健康な社員が増えたら会社として大きなプラスになります。

<過去の記事>

(株)エムティーアイ
テーマ > 働き方改革 |
 業種 > IT・通信